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驚くべきことにDragonForceはすでに15年もの歴史があり、そして彼らは今6枚目のアルバムをリリースしようとしている。しかしこれが最近の音楽シーンと世の中の流れであり、つい昨日までは有望な若手ブリティッシュメタルバンドと目されていた彼らが今やシーンでも確立された存在感を放っているのである。実際のところ、現在進行形のメタルの流れの中においても彼らが放つ新たな音楽は常に画期的な事象となるのだが、とりわけ今回のDragonForceの新作は天啓とも言うべきものであり、彼らの成功を次のレベルへと押し上げると思われるものである。そのタイトルは"Maximum Overload"であり、そのタイトルこそがまさにメインアルバムの10曲とスペシャルエディションに収められたボーナストラック5曲、そしてDVDから得られるものを示している。
「俺達には独特のスタイルとサウンドがある」と語るのはバンドをもう一人のギタリストSam Totmanとともに1999年に立ち上げたHerman Liだ。「そしてそこからかけ離れたくはなかった。一旦指標ともいうべきアプローチを築いたら、それがファンが望むものになる。でも俺たちはチャレンジもしたかった。単なる過去の焼き直しではなく、自分達のスタイルを新たな方向性の中に持ち込んだんだ」
今回バンドの歴史において初めて、DragonForceは外部プロデューサーを起用している。その人物はJens Bogrenで、過去にはOpeth、Katatonia、Devin Townsend、Paradise Lost他多くのプロデュースを手がけている。
Liは語る。「2008年のアルバム("Ultra Beatdown")のミックスをJensにやってもらおうとも思っていたぐらいだから、彼はいつも俺たちの頭の中にいた。今までSamと俺とでプロデュースをしてきたんだけど、それだと自分自身、そしてバンドのみんなを追い込むのは難しいんだ。パブに行きたい、という誘惑は常にあるからね!でも今回は俺たちに本当に立ち向かってくれるプロデューサーが欲しくて、Jensはまさに完璧な選択だったんだ」
"Maximum Overload"を聴くとDragonForceの成熟ぶりがうかがわれ、バンドの生み出す猛烈さとパワーがさらに増していることが分かる。これまでの作品 - 2003年のデビュー作"Valley Of The Damned" から "Sonic Firestorm" (2004年)、 "Inhuman Rampage" (2006年) 、"Ultra Beatdown" (2008年) 、そして "The Power Within" (2012年) – は素晴らしい基礎固めであったが、今作はそれらを上回る孤高の作品となっている。
「Jensは全く俺たちに全く妥協を許さなかった。まるで奴隷の監督みたいだったけど、それこそが俺たちが求めていたものだったんだ。彼は徹底的に俺たちを追い込んで俺たちからベストなものを引き出してくれた。それは俺たちにとって良いことだった。これまではある基準で納得していたかもしれなかったところを、今回は外部の人間がいてさらに良くするように要求してくれたわけだからね」
では今回のDragonForceには何が期待できるのであろうか? Liの答えは明確だ。「これまでよりもよりヘヴィでスラッシーだ、ということだね。それは今までとは違うアプローチだけど、それでもトレードマークともいうべきDragonForceのスタイルはたくさん盛り込まれている。ニューアルバムが'これまでとは”異なる”と言われるとき、それはあらゆる意味をもつことになるけど、俺たちはドラスティックな変化は避けたんだ。誰もそんなことは望んでないからね」 つまりこれは革新ではなく進化である、ということだ。
アルバムのレコーディングは半年かけて様々な場所で行われた。「スウェーデンのOrebroとVarbergにあるJenのスタジオ(Fascination)でたくさんセッションをしたんだ。朝の8時ごろから始めて休み無しで夕方6時まで、という感じだった。イギリスのスタジオでもやったね。Five Finger Death PunchのZoltan Bathoryが持っているヨットでソロを録ったりもしたよ!レコーディングの環境を変えることによって異なった雰囲気からインスピレーションを得ることも多かったのが良かったね。時折休みを入れたのも良かった。一歩引いて自分たちがやったことを客観的に聴くことによって、さらに改良するべき点が見つかったりもするからね」
このアルバムには一人ゲストがいる。TriviumのMatt Heafyだ。「彼にはThe Game',と'No More' と'Defenders'でバッキングボーカルをやってもらった。Triviumの連中とは何年も一緒にツアーをやっている間に親しくなったんだ。今回何曲かでメロディックなボーカルとエクストリームなボーカルのミックスをやりかったんだけど、Mattはそのためにまさに完璧な声を持っている。彼に話を持ちかけたらすぐに引き受けてくれたよ」

このアルバムでもう一つバンドにとって新たなこととして、カバー曲の収録がある。その曲はJohnny Cashのクラシック"Ring of Fire"だ。「あれはSamのアイデアだったんだけど、その曲を取り上げて、それを俺達流にアレンジしたんだ。覚えるのが難しい曲ではないけど、だからこそチャレンジングでもあった。ライブでやるかって? それはどうかな...」

今回レコーディングしたラインナップは前作"The Power Within"時と同様である。つまり2012年にレコーディングデビューして以来、よりバンドに溶け込んだMark Hudsonがボーカル、キーボードはVadim Pruzhanov、そしてベースはFrederic Leclercqだ。
アルバムではDave Mackintoshがドラムをプレイしているが後に脱退し、後任にはイタリアのトリノ出身でミラノのNAMM Music Academyの卒業生であるGee Anzaloneを迎えている。
「Daveはもっとプログレッシブな音楽をやりたい、ということで俺たちはそれを受け入れた。脱退は友好的なものだったよ。Daveが後任としてGeeを提案してくれたぐらいだからね。これまでにもこういう、アルバムが完成してから誰かが抜ける、という経験はあるからね。そのときも新メンバーをステージに迎え入れることは俺たちにとって難しいことではなかったし、今回も問題はないはずだよ」
"Maximum Overload"においてのDragonForceは、彼らの野心を見つめなおしたが、大改革を行ったわけではない。結果として、このアルバムは素晴らしく統制がとれ、エネルギーとバイタリティに満ち溢れたものになった。深みと幅を伴った強さがあり、かつて無いほどに詳細にわたって精巧に仕上がっている。
「ただ同じ事を繰り返すのはだれにとっても時間の無駄だ。俺達は自分自身、そしてファンのみんなにとって意義深い作品を作ったと思っているよ」

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